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    「いつたい、今日は何ごとかの」

    が、材木置場の混乱にもかゝはらず、そこから一段と小高くなつている出張所の構内では、やはり高張提灯がかゝげられ、焚火が燃え、人が立つて歩いていたが、をかしい位にひつそりし、柵のところにかたまつた人影は下方の混乱を黙つて見物しているとしか見えなかつた。

    房一は生返事をしてからふり向き、うなづいて見せた。彼はよく聞いてはいなかつた。

    「はゝゝ、でもカワラケにはちがひない、それがかうひよつとね」

    「チブスじゃないです。医者は何とか言っていたですが、まあ看病疲れですな。」

    「ところがね、大石さんの銃は、あれはマネスターと云ひましたかね、あのマネスターは立派なんだけどなあ。そのわりにあたらないもんですね」

    「あんたの犬かね」

    ふと気づくと、玄関に人が立つていた、半シャツの男だ。瞬間、又来たな、と思つた。

    「や、ありがたう」

    それは、やつぱり何となく「役所」臭かつた。

    ゆつくりと時間をかけて、楽しみ楽しみ喰べた。それは喰物のおいしさよりも、かうやつて小娘のやうな真似をするのがおいしかつたのだつた。

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